ぜひとも読んでいただきたい日本の小説トップ4

東京の肌寒い冬の夜には、お茶を片手に体を丸め、面白い本を読むのが最高です。すばらしい才能をもった著名な日本人作家の著書には、注目すべきものが数多くあり、古典から現代文学にいたるまでありとあらゆる本が揃っています。

その中から皆さんにぜひ読んでいただきたいものを数冊ご紹介しましょう!

遠い山なみの光 カズオ・イシグロ 著

2017年ノーベル文学賞受賞者のカズオ・イシグロは長崎県出身ですが、5歳の時にイギリスに移住しました。彼の作品は壮大な情感の深さ、幻想的な感覚、啓蒙的な散文で知られています。

『遠い山なみの光』は彼の処女作で、1982年に出版され、イギリスで一人暮らしをしている中年女性に焦点を当てています。彼女の娘は最近自殺してしまいました。彼女は自分と娘が長崎の夏を共に過ごし、戦後の暮らしを立て直そうとしていた当時の生活や思い出を振り返ります。

この小説には二つの大筋があります。一つは家族の変遷と異文化の中で「なじむ」ことの苦労、もう一つは思い出です。

もしもし下北沢 よしもとばなな 著

『もしもし下北沢』は地域社会、家族、喪失、食べ物について描かれています。よしえという20歳の女性を中心に話は展開します。よしえの父親はミュージシャンでしたが、見知らぬ女性と一緒に自殺してしまいます。その悲しみを乗り越えて人生をやり直そうと、よしえと母親は下北沢にアパートを見つけます。

しかしよしえは過去をそう簡単に忘れることができず、夢に苛まれます。東京で新たな生活を始めようとしても、なにかにつけて悲しみが付きまといます。

容疑者Xの献身 東野圭吾 著

ハラハラドキドキのミステリー、犯罪、ドラマのつまった小説を読むのが大好きな人なら、『容疑者Xの献身』にはまることでしょう。シリーズ第3弾は花岡靖子というシングルマ ザーが主人公で、彼女は嫌がらせを続ける元夫を、激しい口論の末に台所で殺してしまいます。

彼女の近所に住む石神はその口論を聞いてしまいます。そして彼は、靖子が死体を遺棄して犯罪を隠蔽することに手を貸します。しかし、湯川学博士、つまり探偵ガリレオがその犯罪の捜査のために呼ばれ、石神と対決することとなります。

この小説を読んでいると、様々な社会問題について考え続けさせられますが、なぜか私たちはそれらの問題を真剣に議論することを避けるものです。

限りなく透明に近いブルー 村上龍 著

村上龍は武蔵野美術大学在学中にこの小説を書きました。この本は芥川賞受賞作で、70年代の病んだ日本の若者グループを描いています。ロックンロール、ドラッグ、セックスの話題が満載です。 

村上は読者に中毒患者の世界を垣間見せてくれます。その世界では常に次の薬物注射をどこで手に入れるかが関心の的となっています。村上は残忍な行為、現実逃避、異常な生活と いったものを赤裸々に表現しているため、この作品については様々な批判もありますが、ぜひ読んでみるべき素晴らしい小説の一つです。