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十月十日
曇。71歳となる。泥酔。

この日、晴の特異日なれど今年は曇。

飲酒量定かじゃないが、4.00AM起、缶ビール4本で眠。7.30AM起、缶ビール5本で眠。11.30AM起、朝食ケンチン汁、レトルト粥2食分下高井戸へ買物。紅鮭3片1200円。甘鮭3片760円。南瓜煮もの300円。ジャガ芋サラダ350円。里芋煮もの250円。温泉卵10ヶ360円。アサリ180円。ササミ280円。ナマリ240円。バナナ(ドミニカ産)4本336円。食堂にて瓶ビール2本1000円。帰途タクシー利用660円。昏睡。6.30AM起。ビール3本。妻不在。肉のニンニク炒めで缶ビール2本。昏睡。

本日現金消費5916円。

飲みつゝ、文春新書。長谷川三千子著「民主々義とは何なのか」読む。軍国主義にしろ、民主々義にしろ「主義」でひとくくりにされる仕組みは日本人に合わない。本書に「いかがわしい」ナニナニ、「インチキ」「ごまかし」のアレコレが列挙され、その由縁が説かれている。いちいち納得できるが、まあ人間ってそんなものだろうと、自らをかえりみて思う。

活字を眼で追いつゝ、気になったフレーズをノートに写す。写した部分の多い書物が、ぼくにとっての良書。「民主々義 ── 」は5つ。平均は2 つ。

次女からバースディプレゼント、冬期散歩用コート。


十一日
朝から書斎にひきこもり缶ビール。お中元の頃断酒中。360M24本入り箱が6つあった。飲み始めは今月4日。連続飲酒8日目にして、すべて空ける。飲んで寝る、酔いがさめると起きる。また飲む、酔って睡る、体力の衰えと共に、「飲む」「睡る」のリズムが早くなる。いちいち計測はしていないが。缶ビール失せて、ウイスキー「オールドパァ」。読んだのは、週刊文春のみ。泥の如く酔うという。その通り。


十二日
「酔」「眠」をくり返し、6.00PM、銀座小料理屋で、わが71歳を祝しての小宴。大村彦次郎(講談社)水口義朗(中央公論)豊田健次(文芸春秋)森定了(新潮社)。いずれも40年近い昔から、約20年ぼくの担当編集者。気がつくとホテルオークラにいた。何も覚えていない。目覚めてすぐ部屋冷蔵庫の缶ビール。以後、16日まで、部屋に閉じこもったまま。ミニバァの酒飲みつくすと、ルームサービスでビール小瓶10本。十数度運ばせたはず。アルコール飲料の他、口にしたのは、オニオングラタンスープ、洋風雑炊、茶漬け、牛乳。16日午後、体力尽き果て、帰宅。

肝臓はっきり肥大、息苦しく、3メートル先きのトイレットへつかまり歩き。ただただ水を飲む。



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