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8月12日
少し元気。新聞、雑誌の書評8枚。心がけて歩くが、これぞ暑さ故であろう、すぐくたびれる。つくづく毛足の深い、シベリア原産のハスキー、ボギーが気の毒。台所にしか冷房がない、10数年前、わが家の東西南側は低く、風通しが良かった、今は妙に屋根裏らしき余計な高さを加えた家が建ち、台風でも来なきゃそよとのさやぎもない。玄関に入れてやっても暑い、クーラーマットには近づかない。下高井戸で、盆休みに備え食いもの仕入れる、沖縄、小場氏より拝領の冷凍庫満ち満ちて、とり合えずめでたい。アメリカ娯楽小説に、対日戦の凄惨なシーンが近頃よく出て来る。日本軍がいかによく戦ったかとも読めるが、結局は玉砕、後味わろし。眠剤で睡る。


13日
「ヒトケタ」は、4,5,6年生れで、ひとまとめにする。元年、2,3年と、7,8,9,10年生れ、違い過ぎる。ブッシュ大統領の、「悪」の根を断つため、核の先制攻撃の選択のうちという発言に、われの知る限り、異を唱える者なし。日本人はどうしちゃったのか、被爆者の霊を弔うだけじゃしょうがないだろう。夜、下北沢にて寄合い。血圧計ると、82−56、びっくりして2度、3度試みれば、120−89,これならまあまあ。男もU・Vを心がけ、道行く者の半ば、ペットボトル所持、5,6年前の夏の過ごし方はなんだったのだろう、そして、今、わが3食、まさに、戦争末期の代用食が主。


14日
庭の雑草繁りに繁り、秋になりゃこれはこれで枯野の風情、としゃれこむほど広くはないが、餌台に鳥が来ない。いちおう大雑把に片付けた本、さらに分類、10月まで休筆のところ、9月から再開を考える。躁鬱とはいわないが、かなり気分の上下が激しくなっていると判る。夕刻、久しぶりで寿司屋、3200円也、まっすぐ帰宅したのだが、紙入れ落したらしい。いちおう寝る前、枕元に持ち出し用アレコレ並べる、眼鏡、懐中電灯、警棒、カメラ、いくら探しても紙入れがない。寿司屋なら置いといてくれるだろうが、向う5日間休み。べつにさし当って困りはしないが。


15日
自分なりに身を謹んで、本を読んで過ごす。昭和天皇と戦争の関りについて、いわば解禁の形で、いろいろ本が出版されている、読みふける。嫌酒薬服用、断食。



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