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8月24日
短文2種、書き直し。1つはゲラを読んで、もの足りず、あらたに起稿、もうひとつ、字数を間違え、倍書いていた、これも削ってすむことじゃない。原稿用紙に向う気力、このところ満ち欠けが激しい、暗くなって散歩、高圧線の上に満月。’45年4月、米英によるベルリン攻防戦を舞台の小説読む。連中はタフだ。


25日
起4,00am、庭の雑草少し抜く。胡瓜枯れ始め、巨大なる成りもの3本。牝猫ニコのシーズンに、齢17歳、この秋表彰される老牝猫クララが、多分初めて、雄に目覚め、2匹で相聞鳴き。去勢されたニコの兄だか弟だか、アルひたすら怯えている。彼は削り節が好み毛色も鰹節に似てきた。終日、手紙を書く、宅配便で3つ送る。いずれも、沖縄や、われの以前より用いる秘薬。漢方ではない。長寿国とはいっても、高校同級生で、病い知らずは2人、5%。5年上の皆さん、確実にわが世代より頑丈だ。深夜、翌日支払いの計算。カードを使わず、振込みの手続きをしていないから、おゝごと。銀行は支店それぞれで客扱いが、ずい分違っていた。どこの分野、業界でも同じだろうが、みなカルイ印象。


26日
朝出立して、都内某所に自己缶詰。書き癖をつけないとダメ。嫌酒薬服用。27日、8日、原稿用紙と相対して過ごす。食いものは、コンビニ頼み。コンビニにて耳にした男子高校生の会話、「机の下にゴキブリがいました」「へーえそりゃたいへんだ」「と思うと、これがクワガタ、誰か買ったのが逃げてきたんですね」「なるほど」「今あなた、半分、嘘だと思ってませんか」「ハハハハ、思ってません、そんな失礼な」芝居の台詞めいた、丁寧な言葉遣い、どうも「アソビ」のうちらしい。日本語ブームをからかっているのなら頼もしいが。



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