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11月1日
一水会木村三浩来訪、フィリッピン帰り。土産の干マンゴ噛むうち歯痛くなる。池田洋介「テロリスト」読む。彼は長女の家庭教師だった。初めての長編小説、2000年8月、トゥインタワービルに対する、民間機乗っ取りじゃないが、自爆攻撃を描く。攻撃の底にある怨念、多様で、クランシーより切実。ま、粗雑じゃあるが。


2日
曇。新潮45最終回書く。


3日
曇後雨。教員相手、学習院大学学生文化講演。この日、晴の特異日だが雨。


4日
晴。徳洲会講演。ロンドンよりtel。


5日
晴。カタログハウス20枚。ブレインジャックホームページ、わがコーナー「最後の林檎」原稿送る。


6日
曇。某社インタビュー「どこでも良い」と答えたら神楽坂の編集部へ来るようにとのこと。礼儀知らずというかなめられているのか。


7日
晴。徳洲会、衛生放送でしゃべる。小泉某の高齢者切り捨てを、当方まぎれもない年寄り。いっそ、麻薬で安楽死という。医事関係者対象にしては不向きなテーマ。人をみて法を説くことができない。


8日
曇後晴。京都、住職相手に講演。紅葉まだ2割なれど、本山の本堂は寒かった。


9日
雨。久しぶりに下高井戸買物、午前中で、喫茶店へ入ると客すべて、2,3人連れの男、いずれも商家主人、零細企業幹部、詳細判らぬが、深刻そうな雰囲気。2,3時PMとなれば9割方女連れ、みな陽気にはしゃいでる。郊外線駅近くの喫茶店、神戸の震災後仮設住宅寄合い所にかも似る。


10日
雨。東中スポーツ原稿、カタログハウスのゲラ、文学界打合せ。このところ不眠、昼間横になると、昏睡、ただし2,30分。この昼寝直後、ヤル気まんまんながら、あれこれ考えるうち、また眠くなる。どうも、こまごま家事にいそしむのが性に合う。


11日
快晴。八王子戸板女子大講演。村上玄一氏に資料借りる。彼は、昭和42年以降50年まで、われ流行作家なりし頃の、活字となった断簡零墨すべて収集。わが30年前を確かめ、ややウツとなる。


12
雨午後晴。この季節にして、温かいのか、冷え込んでいるのか、確かめ難い。よく「今日、寒い?」と訊く奴をバカにしていたが、こっちも同類。小林亜星と打合せ。睡眠不足続く。もう何年になるか、ホテル泊まりを別に、布団で寝ていない。風呂も気がつくと十日以上入っていない。家庭内ホームレス。



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