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1月14日
晴。起4,00am。暖かい。毎年のことながら、年頭に当り、あれこれ想いをふくらませて、まずは月半ばまで呆然と過ごす。せめて今年は風呂へ入ろうと思ったが、大晦日から顔も洗っていない。心に決めて実行しているのは、いわゆるサプリメントを口にしなくなったこと。この歳になって栄養に配慮するなど卑しい。消極的「おりん」の心掛け、国債発行は子孫にツケをまわすと、現在、大人の横暴という。徒らな長寿も同様、深沢七郎はえらい。目取真俊が、遠からず、沖縄はもっとも短命な県になるだろうと予測。彼の地の死亡広告、故人の没年は90代と60代ほぼ同じなのだ。ホームレスとなった方々の、余命は何年くらいか、楢山在市中。てなことを考え、陽のあるうちボヤーッと過ごす。夕刻より、バクダッドの現状レクチュアを受ける。58年前の、東京住民も、うわべのんびりしていた、1月の段階では非戦闘員虐殺の意図、アメリカにもうすかったらしいが。水飲んで寝る、まったくヘンな話だ、むやみに水を飲めば血液サラサラとなり、血栓症を防ぐという突然いわれてもなぁ、やはり気になって、ペットボトルメーカーの陰謀じゃないか。


15日

本来の成人式、昔の元服に因んだはず、今は連休を増やすため、移動させる。畏れ多いことながら、ローヤルバースディも、もう少し気候の良い日に移したらどうか。4月29日は絶妙だったと思う。昼間、ほんの少し原稿を書き、夕刻、野坂塾。始まる前、編集者3人と会い、打合せ。中の御一方、「ハリーポッターのような作品」と御注文、誰もがボブサップのようになれるわけじゃないよねぇ。今夜、永六輔、松崎菊也が講師、3人でてい談の部分、文字となし、メルマガで御披露を考える。今夜は寒い。


16日
無為。朝7時に寝て、午後2時起床、散歩、買物、ひっくりかえって、岩波新書「日本の軍隊」を読むうち寝入る。


17日
晴。阪神大震災8周年。あの日はよく覚えている。あの日から今日までを、先へのばせば、われ80歳となっている、つらつらおもんみるに、このところ生命維持装置で生を保っているようなもの。2003年の新潮社版スケデュール記入の暦を、あたらしく机辺に置く。血圧安定。わが家の斜め前、広大な駐車場すべてアパート群となるらしい、東南が開けていて唯一の取柄だったが空し。一部週刊誌の対北朝鮮論議、明日にでもテポドンが東京にとんでくる筆致。発射されたらまず当方お終い、いっそ学童疎開をすすめたらいかが。福田正義の、日シ事変に書かれたコラム集を読む、あの頃、まだ右傾化を憂い、ファシズム化にいきどおる文字が公表されていた。現状よりまし。夜、満月。TVで観た神戸の月は不気味に赤かったな。1日無為に過ごすと、夜、ウツになる、そうあくせくすることもないのに。



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