ホーム > 旅の果て日記

3月8日
資源ゴミを出す。酒瓶ほとんどなし、御近所様、もはや飲み盛りを過ぎていらっしゃる。血圧安定。少しきつめのストレッチ試みる。「啓蟄や胸足首のたるみたる」合わせ鏡にてっぺんの禿。庭に面したガラス戸の汚れが気になる、白内障状態、枝下梅の咲いたも散ったも不明のまま、野鳥至って少ない。1日呆然と過ごす。いつしか寝入り、目覚めて、アメリカ人による「自虐本」数冊拾い読み。


9日
晴、風強く寒い。部屋じゃなく押入れの衣裳片付け。10,00amより6,00pmまで。70P入りゴミ袋2つ分棄てる。うち、パンツ数十ヶみな「サルマタケ」状態。病気療養中の旧友2人に手紙書いて眠。


10日
晴、風強く寒い。原稿少し書く。「ヒトケタ」資料過多、頬返しつかぬ態。近頃、がぜん75歳前後が「自分史」を書き始め、入手できるかぎり集めている。もはや読むことはない雑本、数千冊処分する、1冊7,80円の勘定。夕刻、寿司を食う、代を伜にゆずった60代の主と、東京大空襲の話をする。10,00pm、送られてきたゲラをみて、眠。無口な牡猫アル(去勢している)、枕(といっても座布団)の横で添い寝、「タマなしと猫と添い寝の夜寒かな」


11日
 
快晴。このところの強風で、空気清浄、昭和30年代の朝空、ただし寒い。御年貢申告終える。200字、5枚、2枚の原稿に苦しむ。夏にそなえ、心臓に負荷かけぬよう、胸筋とせめて腕を普通に戻したい、腹ばかり出て、これじゃTシャツは着られない。また部屋整理、賽の河原に石積むわらべの如し。


12日
断酒、禁煙、3食、排便につつがなければ、1日の勤めを果した如き錯覚がある。これにウコン、青汁、烏骨鶏黒酢、1万歩で充実感。支払い、手紙、短文と、手軽にできる、なすべき営みがあるのに、ボンヤリしている。近頃のわが身を考えると、すべては睡眠にある、足りれば即ち躁、満たざれば落ち込む、にしても、台所玄関廊下の拭き掃除は出来て、机辺を整理出来ないのは何故か。  



ホーム > 旅の果て日記

野坂昭如オフィシャルサイト nosakaakiyuki.com
(C)Akiyuki Nosaka. All Rights Reserved