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12月6日
薄晴。寒い。神戸市ほっつき歩く。つくづくいやな町。うすっぺらな町。山なみさえ低くなった印象。被災直後、活気をとりもどした元町、また寂しくなっている。福原の個室風呂8000円。最終で帰京。やくざが目立った。この日絶食。


7日
晴。文芸誌書く久しぶりに井の頭線西永福駅近辺探訪、この半年で店屋三分の一は模様替え。若者子供に肥満体は少なくなったが、近頃ヒヨワな感じ。不眠。


8日
4,00am眠、7,00am起。晴。ドロナワ風、各種健康サプリメント服用、飯心して食う。TBSラジオ。日米開戦六十周年で呼ばれたのだろうが、つい余談ばかり。当時の用語ほとんど死語。文芸誌読む、柄谷、立花、浅田、なんとなく人徳円満とおなり遊ばした。しかしまあごちゃごちゃ書くものだ。
少なくともジュン文学はジュン一郎化しつゝある。元気なのは女。戦後そっくり。久しぶりに寿司食う、つくづくたかいなァ。


9日
晴。文芸雑誌書く。当面ギリギリの文字書くうち、別のモヤモヤしている小説構想が脳裡に浮かぶ癖は相変らず。そっちのメモをつくったりしていて、はかどらず。庭の落葉しきり、柿の実あらわとなり、意外に沢山成っている。ヘチマの実5コどんどん巨大化。ヒマワリ小さな花。近頃インコを見ない。

10日
晴。文芸誌書く。ピアノ稽古。ドゥへ行きたしと思えどつい億劫。まず、一日無為というべし。仔猫2匹常に書斎。家の近く、人影をみぬこと、ゴーストタウンの如し。


11日
晴。思いついて、衣類整理。30年40年前の、コート、セーター出て来る。体重は変らないのに、みな着ると窮屈。年末のオークションに出すべく、洗濯屋へ。近くに10軒ランドリーがある、主人のアイロン掛けしている店1軒。老舗が大戸を下ろす、後とりあえず入るのが、アヤシイ治療器具おひろめ、新宗教勧誘、そして汚れもの受付け。たまに、「ブティック」。ヘンなアンティック屋。


12日
晴。沖縄行き。9,11以後もさして変りはない。気温日中23度。14日まで小集会でしゃべり歌い、教わる。沖縄へ来ると、1日5食は食う。


15日
快晴。昼羽田着。TVタックル出演。中東の民族衣裳まとう。この番組の売物「超常」「宇宙人」現象もダレて来た。終えて山の上ホテル、いちおう執筆。


16日
晴。文芸誌締切なるもできず。断酒丸2ヶ月。


17日
早朝、帰宅。晴。寒い。ホテルで苛々していたせいか、くたびれていて、4,00am-9,00 am、12,00pm-2,00pm、4,00pm-6,00pm仮眠、結局無為。本も読まず。溜まっている雑誌眼を通すもつまらない。9,11以後はっきりつまらなくなった。


18日
快晴。文春本誌5枚、文芸誌22枚。10時、税理士。


19日
晴。中間雑誌届く、目次ほとんど知らない。オールの読物充実。7,00pm、野坂塾。同じようなことばかりしゃべっている感じ。漫才若手「笑組」助っ人。


20日
払暁、文芸誌脱稿、ギリギリ也。以後昏睡。12,00pm目覚め、娯楽誌つゞけて読む。推理、時代の花盛り。誰が読んでいるのか。まぁ作中人物の会話今風には目をつぶる。浪花節が参考になるはず。



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