ホーム > 覚え帖

2002年2月 その1

鈴木宗男氏を、その風貌、いかにも傲慢な言動から、粗雑、力づくの政治屋とみなし、軽んじるのはいけない。彼は確実に、日本の政治風土を養分として、成長している。ぼくは眼を離さない。きわめて―――とだけいっておく。

PHP文庫「太平洋戦争がよくわかる本」。出色の解説本、わかっているつもりの小生、いろいろ教えられた。

アメリカ潜水艦がうようよいる海、足のおそい船、護衛いっさいなし、輸送に従事した船員さんの、出航時、どんな気持だったろう。特攻隊なら、かりそめの気合いも入れ得た、名誉の戦死即神様と、まあ納得できたかもしれない。戦争で殉難とでもいうのか、亡った船員6万名以上。本当に、怖かったろう、水にのまれる最後の時、脳裡に浮かんだのは何だったか。

外務省について、もはや何もいうことはない。とにかく、この省関係で電話の時は、録音しておくこと、と冗談でもいうしかない。そして当然、外務省は、あらゆる電話を、ずっと以前からテープにとっている。「いった」「いわない」論議など、ちゃんちゃらおかしい。ホームページの原稿を書き、画面にうつるわが文字を読むと、日本語の文章は、これに合っていないような感じを受ける。慣れていない、視力の衰えのせいなのか。9.11の直後、アメリカでは、インターネットを通じ、いろんな立場の者が、長文の、和訳すれば難解なものも混じる意見を述べた。その「速さ」に驚き、ぼくもページを持ったが、さて、突発的事態について、わが文体でまだるっこしく、延々と書いて、読んでいただけるか。ウーム、日本語じゃなく、わが文章が合わないのか。それにしてもアルファベット26文字の方が、やりやすい。英語が本当に必要になってきた。軍事、油、ドル、言葉で、アメリカは世界制覇のつもり、インターネットはその重要な部分を担うように思う。

外務省をみていると、役所の廃虚、役人仕事の果ての惨状。どうとっても、こうなるしきゃないかと、妙に納得できる。であれば、悪い見本として、今のまま残しておくといい、各省の新人は、半年くらい外務省で働く、されば、役人気質がよく判り、若いんだから、こんな風にはなるまいと、肝に銘ずる。「古跡」として保存、現状に手を加えてはいけない。髭面のオッサンなど、惜しいことしたな。


ホーム > 覚え帖

野坂昭如オフィシャルサイト nosakaakiyuki.com
(C)Akiyuki Nosaka. All Rights Reserved